一般にザリガニはデトリタス食性と良くいわれますが、そのデトリタスの認識もあまり周知されていません。ただの死骸や沈殿・腐敗したものという程度だと思います。
今回はそのデトリタスについてのお話です。
デトリタスとは?
一般的には、デトリタス(デトライタス)と言えば 生き物の死骸や糞・植物が枯れて堆積した有機物(生きていない有機物)を示します。
※微生物の分解中の断片や死骸をデブリという
くわしくは ↓
デトリタスは時間経過で栄養価が上がる?
糞や落ち葉など排出・産出されたばかりのデトリタスは残骸・残りカスです。
それらは、栄養成分を吸収した残渣(ざんさ)で栄養価は低く、消化がしにくいです。
でも…
ザリガニは体内にセルロースを分解できるバクテリアを保有しています。
そこで更に…
時間経過すると…
残りカスの栄養価を分解するバクテリアと原生動物が、わらわらと発生します。
それぞれが「住み着く」ことで
デトリタス(デトライタス)の栄養価が上昇
していきます。
そして時間経過によって栄養価が高くなったデトリタスを、ザリガニ等のデトリタス食性の生物が摂餌します。
これを「デトリタスサイクル」と言います
「ラマシーザリガニ」や「カテマコ」などのザリガニには、鋏には毛が生えていて、デトリタスを掻き集めるのに特化しています。
甲殻類には脂肪酸が必須?
ザリガニなどの甲殻類の体内には、「不飽和脂肪酸EPA」が非常に多く含まれています。最近良く聞かれる「オメガ3脂肪酸」ですね!
長くなるので ↓
ザリガニはその「EPA」はどこから摂取するのか?
それは…「デトリタス」からです。
デトリタスにEPAはない?
上記に記載しましたが、産出したばかりのデトリタスは栄養価は残りカスの様な物です。EPAもほとんど存在しません。
飼育下でも配合飼料(おとひめEP等)だけで成長させた個体は「EPA」は不足してしまいます。
※体内では殆ど合成できないので、食物から摂取する必要がある
珪藻にはEPAが豊富?
珪藻は、どこにでも生息している
「植物性プランクトン」ですね!
その珪藻は甲殻類にとても重要な必須脂肪酸EPAが多く含まれています。
めんどくさいので参照 ↓
ではどのようにザリガニなどの甲殻類は摂取しているのでしょうか?
珪藻結合デトリタス
ザリガニの生息地などでは、自然界のデトリタスのほとんどが、
「塊状に存在」しています。
そして…
「珪藻とデトリタスが結合」しています。
デトリタスの有機物(窒素・りん等)の中には、珪藻の大好物が豊富に含まれています。他にも様々な効率の良いメリットが存在し、共存関係にあります。
「田んぼの底」や「自然採取した水草」には必ず塊状の珪藻デトリタスが付着・堆積していますね。
あとがき
今回は珪藻デトリタスについて記載しました。
極一部のネット情報では…
「植物性プランクトンは摂取できない」とか…
「濾過摂取できない」とか…
だから…
「長期累代や北米種の繁殖」
ができない「はず」ですね…(苦笑)
珪藻はどこにでも浮遊している生物。飼育に活用してもおもしろいと思います。
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nightmare ghost…🎶
— ハルシャギク (@alleni_blue) 2019年8月30日
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