ザリガニ飼育の醍醐味は繁殖や品種改良ですね!
生物の飼育やザリガニ飼育等でインブリードは「悪」と言う固定観念が存在します。意味も理解できていないのに「品種交配」を語ったSNSや個体販売している方も存在します。
今回は「選別」「累代」の基本を記載します。
遺伝子表現の基本
生物には必ず優性遺伝子と劣性遺伝子がセットで存在します。
この部分は学校でもならいますね!
簡単に言うと、飼育している個体がアウトブリードの場合 形質の表れやすい
「表現型」の「遺伝子」=「優性遺伝子」となります。
でも目視で認識できない優性遺伝子や劣性遺伝子も存在しますね…
劣性遺伝子の中には飼育ではデメリットの多い遺伝的欠損や免疫・感覚・色素系等の見えない異常遺伝子も存在します。
そして、野生の個体では「Aa」が最も多く繁殖・生存しています。
アウトブリードとは?
近親交配(血統)ではない異系交配の事
※当方ではF5圏内を基準
【アウトブリードのメリット】
- 致死遺伝子が発現しにくい
- 安定した表現型
- 繁殖(F1)してもヘテロ遺伝子がホモになる確率が低い
- 近親交配された個体をヘテロ遺伝子にできる
- 致死・虚弱遺伝子をヘテロ化して改善させれる場合もある
「繁殖時のメリットが多い」
【アウトブリードのデメリット】
- 突然変異の発現確率が低い
- 変わった表現型を繁殖(F1)させても表現しない(ヘテロ)
「通常繁殖ではデメリットがほぼ無い」
インブリードとは?
アウトブリードとは逆に、F5圏内の血統同士の近親交配の事。
【インブリードのメリット】
- 表現されている遺伝子を固定累代できる
- 隠れている個体特有の遺伝子が表現型(ホモ)になる
- 過去に発生した突然変異遺伝子が高確率で出現する
- インブリード血統同士交配すれば表現選択が広がる
インブリード(近親交配)すれば通常、目に見えない劣性遺伝子がホモ結合して
隠されていた遺伝子(ヘテロ)が
(ホモ)優性遺伝子
になる確率が多くなります。隠れていて出現しにくい突然変異遺伝子も高確率で出現できます。また「AA表現」や「Aa表現」の表現変化にも気づく事ができます。
これが…
「品種改良や突然変異の原点」
です。
【インブリードのデメリット】
- 飼育にデメリットがある遺伝子が出現(ホモ化)しやすい。
- インブリードを長期続けると累代が絶える
表現型ではない致死・欠損・虚弱遺伝子等も必ず存在します。
近親交配(インブリード)ではこれらがホモ結合して発現・発症する確率も高くなります。複数の血統ラインを確保しクロスさせることが大切。
「この部分がインブリードは良くないという部分」ですね…。
インブリードの認識?
インブリードでただ累代しても「ホモ」「ヘテロ」が混在します。
そこで「ホモ選別」が必要になります。
【特徴の増幅】
インブリードで「選別累代」すれば…
「ホモ個体の固定化」が確立していきます。
でも…
個体の遺伝特性は増幅・増長しません!
そこで大切な部分が…
「突然変異遺伝子のホモ化」
これを意識して「ホモ個体」と「突然変異」を同時選別、更に「欠損」や「虚弱体質」そして更に「AA」と「Aa」の表現違いの選別をしていきます。
選別は「悪」と言う上記を理解していない販売者がいまだに存在しますが…
どの業界でも品種改良や累代はとても大変な時間がかかります。
品種改良などをしているブリーダーの隠れた努力は凄いです。
ザリガニ飼育者の血統共有も品種改良の近道とも言えますね!
あとがき
今回は、インブリードの大切さを記載しました。
最近ザリガニのキメラや金目などのすばらしい個体も観られますね!
これらもインブリードや血統管理・選別をしなければ出現できません。
現在不安定・未知な品種でもザリガニ飼育者が仲良く共有することで、更なる進化が期待できますね…(笑)
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