ザリガニ・ウーパールーパーの世界

現在、世界で流通規制されながら絶滅危惧されている「ウーパールーパー」の長期飼育と国内で外来種規制された「ザリガニ」の累代飼育を続けているブリーダーのブログ

ウーパールーパーの故郷:メキシコ盆地の歴史と現状

ウーパールーパーの故郷はメキシコ盆地。メキシコ盆地はその昔、様々な動植物などの固有種が多く生息していました。その盆地の湖は主に5分割されていましたが、近年湿地化しつつあり、現在はかつての湖のわずか2.83%を占めています。

 

 

メキシコ盆地は、メキシコ高原の南、トランスメキシコ火山帯の中央に位置しています。この盆地はかつて「メキシコ大湖」と呼ばれる大きな湖がありましたが、乾季にはこの大きな湖は5つに分かれ、コロンブス時代にはスンパンゴ湖」「シャルトカン湖」「テスココ湖」「ソチミルコ湖」「チャルコ湖」と呼ばれていました。そして周囲は山脈に囲まれている内陸盆地です。

大雨の時期は一つの大きな水域を形成していますが、干ばつ時期には別々の水域に変化する不思議な湖でした。その後、次第に大きな湖は縮小して現在の湿地に変化しました。

ja.wikipedia.org

 

 

古い文献には、すべての湖は塩水からアルカリ性、淡水へ変化したことや火山活動・氷河期のような気候変動による影響が大きな変化をもたらしたと書かれています。

しかし、最近の研究では以下の様な事が判明しました。

 

  • チャルコ湖は南の山々から流れ込む淡水と湧き水で構成されていた。
  • ソチミルコ湖は多数の湧き水とチャルコ湖によって水が供給されていた。
  • ズンパンゴ湖は川から水を供給
  • シャルトカン湖はズンパンゴ湖から供給されていた。
  • 盆地の最下部にあるテスココ湖はすべての湖から供給されていた。

引用文献出典: Frontiers in Environmental Science 様



引用元の情報・物理化学的分析をまとめると、湖沼の塩分濃度には顕著な違いがみられ、以下の結果でした。

  • チャルコ湖とテスココ湖は高い値の塩分濃度で塩湖である。
  • ソチミルコ湖とズンパンゴ湖は最も低い塩分濃度で淡水湖である。
  • pHはテスココ湖で最も高い9.3で最も低い値はズンパンゴ湖の8.02である。
  • ウーパールーパーが生息するソチミルコ湖のpHは8.19である。
  • 乾季と雨季の環境変化による塩分濃度の変化は、ほぼ無しであった。
  • 乾季と雨季の環境変化によるPHの変動はソチミルコ湖とズンパンゴ湖のみ観測されて塩湖では観測されない。
  • 溶存酸素とアルカリ度はすべての湖で季節差が観測された。
  • 溶存酸素の値が高いのは乾季。
  • アルカリ度が高いのは雨季。
  • ソチミルコ湖の硬度は雨季が最も高い。

 


引用元の研究結果から考慮すると、この違いは「環境勾配」が物理化学的要因と考えられます。とくに注目したいのは、物理的に近いチャルコ湖とソチミルコ湖が「全く対照的な環境状態」である事から見ても決定的要因と言えます。

 

 

まとめ

今回はウーパールーパーの生息地「メキシコ盆地」の環境をいろいろ調べて記載してみましたが、これを参考にしてウーパールーパーの飼育環境を見直してみるのも面白いと思います。

 

 

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