- ザリガニの甲羅
- ザリガニは摂餌でCa摂取しても硬化しない?
- 胃石とは?
- ザリガニの外骨格は石灰化で硬化する
- 脱皮殻にはCa成分は殆ど無い
- 成長するほどCaが必要
- 石灰化は初期脱皮期に行われる
- ザリガニは飼育水からCaを摂取する
- まとめ
- ザリガニやウーパールーパーの最新情報
ザリガニの甲羅
ザリガニなどの甲殻類は強靭な甲羅「外骨格」に覆われています。その外骨格は体を保護したり、体の姿勢を保つための役割を果たしています。ザリガニ達の外骨格は硬い鎧の為、新たな外骨格をつくり「脱皮」しなければ大きく成長しません。
ザリガニの外骨格は、タンパク質の一種であるキチンと炭酸カルシウム(CaCO3)
を主成分としており、さらにリン酸塩などから構成されています。また人の爪やカブトムシの体も同じ外骨格の成分とも言えます。成分の割合は炭酸カルシウム47%・キチン質が34%・リン酸塩が8%そしてその他11%と言われています。
ザリガニは摂餌でCa摂取しても硬化しない?
ザリガニは脱皮時の「胃石によるCa移行メカニズム」は現在では常識ですが、単純ににCaを摂餌すればCa強化できる単純な代物ではありません。
胃石とは?
胃石とは簡単に言うと「カルシウムをためる石」です。脱皮したすぐの個体の殻はふにゃふにゃの「ソフトシェル」で、外的から身を守るために、その胃石中のCaを血液に溶かして新しい殻を硬くする便利な体内の石です。
詳しくは下記参照…
ザリガニの外骨格は石灰化で硬化する
血中のカルシウム成分が各部位に移行して、細胞や外骨格に沈着すると石灰化します。
脱皮殻にはCa成分は殆ど無い
文献や論文でもたくさん公開されていますが、脱皮殻にはCaは殆どありません。
又、脱皮殻を希塩酸で当方が化学反応検証しても二酸化炭素は発生しなかったです。
成長するほどCaが必要
ザリガニは稚ザリから成体になるにつれて体は大きくなり、外骨格の面積は増加しますので必然的にカルシウム要求量は大きくなります。
石灰化は初期脱皮期に行われる
ザリガニの血中のCa値は脱皮直後から3日までは急速に上昇し、その後約10日まで微量に上昇。そして被脱皮期の硬いクチクラ状態では吸収しない。
ザリガニは飼育水からCaを摂取する
論文などにもいくつかありますが…それをまとめると…
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Ca摂取は鰓からの依存が高い
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脱皮初期から10日までの飼育水環境が大切
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鰓等の部位からCaは吸収されて血流によって各組織に運ばれる
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外骨格(クチクラ)は上皮細胞(pore canal)によって硬化する
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ザリガニの鰓は、骨質の支持組織を持たないので沈着は 小さい
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鰓は一番早くCa沈着する
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石灰化(沈着)は均一ではなく一番硬質化されるのはハサミ
検証 ①個体群
検証個体群②
検証①の稚ザリはRO水を飼育水に使用・おとひめEP3と腐葉土のみ摂餌させて検証した結果、成長するにつれて体色も薄くなり殻もソフトシェルがとても多く、検証②の個体群はミネラルウォーター(コントレックス)とマグネシウムをRO水に添加餌は検証①同様にEP3を使用。結果は石灰化がしっかり行われていて体色も濃い。ソフトシェルの個体はいない結果になりました。
「外骨格の石灰化は飼育水の依存性が高い」
と言う結果が今回の検証でわかりました。
まとめ
今回は論文等を参考に「Ca摂取」と「飼育水の重要性」を紹介しました。
昔からブリーダーさんは飼育水にミネラルを添加しています。
その意味や累代されている個体のクオリティーの高さが改めてわかります。
脱皮時にミネラル添加をすれば、良い個体の産出も更に向上するかもしれません。
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— ラマシーザリガニ ˚ʚ⸜(* ॑ ॑* )⸝ɞ˚ (@catemacoensis) 2024年11月15日